骨だけじゃない!カルシウムの大切な働き
手書きの瓦版をPDFでご覧いただけます。紙面のまま読みたい方はこちら
PDFで読む>
《記事で読みたい方はこちら》
『カルシウム』と聞くと、皆さん骨を連想されると思います。確かに体内のカルシウムの99%は骨や歯にあり、体を支えたり、臓器を保護する働きをしています。そして、残りの1%が血液や細胞の中にあります。
――実は、これが生命維持に大切な働きをしています。今回はこの1%のお話です。
カルシウムは、血液中に一定濃度で含まれていますが、不足してくると副甲状腺ホルモンが分泌され、骨を溶かして血液へ補充を始めます。ただ、一度分泌を始めると出し続けてすぐには止まらないという特性があります。そのため、骨からは必要以上の大量のカルシウムが溶け出ることになります。その結果、骨は弱くなり、折れやすくなるのです。
一方、溶け出た過剰のカルシウムは、血管壁に沈着し、血管は硬くなり、動脈硬化などの原因となります。また、尿路結石(シュウ酸カルシウムなど)も、この過剰なカルシウムが原因となるそうです。
この悪玉カルシウムは、口から摂取した食べ物やカルシウム剤からではなく、骨から溶け出たカルシウムに起因する事がわかってきました。元を正せば……カルシウム不足が原因だったのです。
●副甲状腺ホルモンを分泌させない為には、必要な量のカルシウムを、毎日、口から摂取することが大事なのです!!
カルシウムが不足すると他にもこんな困った事が…!
①筋肉の異常な動き <血圧上昇・心不全> 骨から溶け出たカルシウムは血液を介して筋肉細胞でもカルシウムが増え、筋肉は収縮を促されます。その結果血圧が高くなったり、心臓に異常をきたすことがあります。
②皮ふ・粘膜のアレルギー <花粉症・ぜんそく・慢性湿疹・じんましん> アレルギー反応が起きるとヒスタミンなどの化学物質が放出されます。カルシウムが血液中に不足なく存在していれば、ヒスタミンの量を抑えてアレルギー症状を軽くします。
③神経系の異常 <まぶたのピクピク・しびれ・イライラ・筋肉痙攣・情緒不安定> カルシウムは、神経の伝達や興奮の抑制の役割も担っています。不足すると、神経伝達や、感情をコントロールしにくくなります。
カルシウムが不足すると、体の中ではこんなにたくさんのトラブルが起こります。
血液中のカルシウムを安定に保つには、毎日口からカルシウムを摂り続けることが大切です。
●成人で1日650mg、●成長期の子どもには800mg〜1,000mgのカルシウムが必要とされています。
食品で摂るのが理想ですが、国民栄養調査によると残念ながら、カルシウムは20年連続で必要量を下回っています。
つまり、普通に食事をしていては、カルシウム不足になってしまいます。 そこで食事の内容を変えるのが大変なら、サプリや医薬品での補給も考えましょう。
なお、カルシウムの吸収には、ビタミンDやマグネシウムも一緒に必要です。 ビタミンDやマグネシウムも配合された医薬品のカルシウム剤がより良いと言えます。