瓦版
高齢者の健康
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「更年期」を快適に過ごす 〜後編〜
※前編はこちら 手書きの瓦版をPDFでご覧いただけます。紙面のまま読みたい方はこちら PDFで読む> 《記事で読みたい方はこちら》 前編では、閉経前後の更年期になぜ様々な症状が出るのか、そして、その代表的な症状について、ご紹介してきました。“後編”では「更年期症状の改善法」についてです。 ホルモン補充療法(HRT) 更年期症状は、視床下部からの指令に卵巣が反応できずエストロゲンが分泌されないことで、視床下部がパニックを起こすことから起こると前編でご説明しました。そこでエストロゲンを外から補ってやれば、視床下部のパニックはおさまり、更年期症状も軽くなるというのが、HRTの考え方です。 エストロゲンの薬(内服薬・貼り薬・塗り薬などの種類あり)は、医師の処方が必要な薬ですが、大きな効果が出る人もいます。ただ、ホルモンを外から入れる為、リスク(最近の研究で少なくなりました)もありますので、使えない体質の方もおいでです。そんな時は、医師と相談のうえ決めましょう。 エクオールを補う ホルモン剤は使いたくない、通院も大変、という方に自分でできる改善法として、『エクオール』を補う方法が最近注目されています。 『エクオール』とは、耳慣れない言葉ですが、大豆に含まれるイソフラボンが、腸内細菌の働きで作り出されるもので、エストロゲンと分子構造的にも働きもとても似ているそうです。エクオールを補うと似ているので、エストロゲンが増えたと視床下部は勘違いし、パニックから解放されるようです。 大豆が原料なので安心なうえにエストロゲンほどではないにしてもホルモンや自律神経は落ち着いてくるようで、ホットフラッシュやイライラ、不安感など更年期症状が軽減される方が多いようです。 大豆イソフラボンから作られるのなら大豆を食べたりイソフラボンを摂ればよさそうですよね!? ところが、大豆イソフラボンから体内でエクオールを作れる人は日本人の場合50%(欧米人30%)だそうです。つまり、更年期症状で悩んでいる人は大豆を食べていてもエクオールが体内で作られていない可能性があるのです。 現在エクオールはサプリとして販売されています。 当薬局では、日本で最初に開発し、研究も一番進んでいる大塚製薬の商品名『エクエル』をおすすめしています。なお、エクオールは更年期症状だけでなく骨密度の低下を抑える・悪玉コレステロール(LDL)の上昇抑制・手指関節の不調(ヘパーデン結節など)・美白効果・シワ、シミの抑制・毛髪の衰えを防ぐなどの研究成果も次々と発表されています。 漢方薬を活用する 昔から更年期症状の改善には漢方薬が使われ、かなりの効果をあげてきました。ただ「たくさんの更年期症状に、一種類の漢方薬ですべて効く」というものではなく、体質・症状をしっかりお聞きしてたくさんの漢方の中から最適の処方を考えてまいります。 ※漢方をご希望の場合、ご本人または状況をよくご存知の方がご来店されてのご相談をお願いいたします。 -
更年期を快適に過ごす 前編
手書きの瓦版をPDFでご覧いただけます。《紙面のまま読みたい方はこちら》 PDFで読む> 《記事で読みたい方はこちら》 「更年期」——よく耳にする言葉ですが、具体的には何才を指すのでしょう。人によって多少の差はありますが、閉経を挟んで10年間(ほぼ45才~55才)を更年期と言い、ホルモンの変調期にあたります。ほとんどの女性が何らかの体調の変化を感じるものですが、その中でも、心身の症状が重く、仕事や家事にさしつかえる場合を「更年期障害」と言います。 実は男性にも更年期はあるのですが、今回は女性の場合をご紹介します。 更年期の症状 暑くもないのにほてる、突然に滝のような汗をかく などの症状は『ホットフラッシュ』と言われ更年期の代表的なものですが、他にもたくさんの症状があります。 イライラ・憂うつ・めまい・疲れやすい・不眠・頭痛・肩や首のこり のぼせ・冷え・動悸・息切れ・ドライアイ・ドライマウス・膣の乾燥感・吐き気 便秘・下痢・頻尿・尿失禁 etc.. 細かくは100種類以上と言われています。症状は、単独ではなく、いくつも重なる場合が多いので、不定愁訴と言われています。 ここで難しいのは、症状だけで別の病気を考えてしまい、治療を続けている場合が多いことです。更年期世代の方で、困った症状が、もしスッキリ改善しないのであれば、ホルモンの乱れから来る更年期症状の可能性も考えてみる必要があるでしょう。 更年期症状はなぜ起こる?! …閉経が近くなるとエストロゲン(女性ホルモン)が急激に減少します。 エストロゲンとは、卵巣から分泌され、月経の中心とも言えるホルモンですが更年期になると卵巣の働きが低下するため、エストロゲンの分泌が急激に悪くなります。 エストロゲンは卵巣から勝手に出ているのではなく、「脳の視床下部」が出す「卵胞刺激ホルモン」の指令を受けて分泌されています。 この視床下部は、卵巣だけでなく、他のホルモンの調節や自律神経の中枢でもあります。 (体温調節・呼吸・心拍数・消化機能・性行動・睡眠などの本能行動の他、怒り・不安などの情動行動など多岐にわたりコントロールしています。) さて、卵巣が衰えてエストロゲンが少なくなると…… 視床下部は、足りないと判断し、「もっとエストロゲンを出しなさい!」と指令(卵胞刺激ホルモン)を出します。 しかし、卵巣は衰えているので反応できず、ついには視床下部はパニックを起こします。 視床下部は、他のホルモンや自律神経のコントロールセンターでもあったのですから、このパニックは他のホルモンや自律神経の働きまでギクシャクしてきます。 その結果が、ホットフラッシュやイライラ・不眠・めまい・肌や粘膜の乾燥など更年期症状として現れるのです。 後編では「更年期症状の改善法」についてご紹介します。 ※後編はこちら -
歯周病 見落としていませんか?
手書きの瓦版をPDFでご覧いただけます。紙面のまま読みたい方はこちら PDFで読む> 歯ぐきがムズムズする・・・ 歯みがきで血が出る・・・そんなちょっとした違和感。 放っていませんか? もしかすると、その症状、歯周病が始まっているのかもしれません。 歯周病に罹患している割合は、47.9%で、約2人に1人が歯周病と言われています。 歯周病ってどんな病気? 歯周病は細菌の感染によって引きおこされる、歯肉炎・歯周炎の総称です。 「歯周ポケット」と呼ばれる歯と歯ぐきのすき間にある溝に歯垢(プラーク)が溜まることで、細菌が増え、歯ぐきに炎症が起きます。 初期の段階では痛みもなく、炎症も軽い為、放置する人も多いようですが、放っておくと、歯周ポケットの溝が大きくなり、歯がぐらつき始め、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。 歯周病は、ある日突然、症状が出るのではなく徐々に進行する病気です。 ●初期段階で、しっかりケアすることが非常に大切です。 歯周病が全身に及ぼす悪影響 歯周病は口の中だけの問題ではありません。近年の研究では、全身への悪影響も分かってきています。 例えば、脳梗塞は歯周病になっている人の方が、2.8倍もなりやすいと言われています。 これは歯周病菌が血中に侵入することで、血栓を誘発し血管が詰まりやすくなることで脳梗塞を引き起こすからです。 他にも、糖尿病は2倍、認知症は1.7倍なりやすく、早産や誤嚥性肺炎、関節リウマチのリスクも高くなると言われています。 つまり”歯ぐきの健康は全身の健康”と直結しているのです。 セルフチェック チェック □ 歯みがきの時に出血することがある。 □ 歯ぐきが赤く腫れている。 □ 歯ぐきがむず痒い、違和感がある。 □ 歯ぐきが下がってきた気がする。 □ 朝、起きた時、口の中がネバネバする。 □ 口臭が気になるようになった。 □ 食べ物がうまく噛めない。 □ 歯がグラグラしてきた気がする。 □ たばこを吸っている。 □ 歯医者に半年以上行っていない。 □ 糖尿病がある。 □ ストレスが多く疲れやすい。 ●チェックが3個以下→今のところ、心配なさそうですが、定期検診は忘れずに! ●チェックが4~6個→歯周病が進行している可能性があります。 ●チェックが7個以上→歯周病がかなり進行している恐れあり!! すぐに歯科医院で相談を!! 歯周病対策のポイント ・歯と歯ぐきの境目を意識して、ていねいに歯みがきをする(1日2回/1回につき2分以上) ・フロスや歯間ブラシを使って、歯と歯の間の汚れも落とす。 ・歯周病ケア用の歯みがき粉や洗口液を活用する(殺菌・抗炎症成分入りが効果的) ・食後すぐの口腔ケアを習慣にする(歯垢は時間とともに歯石になる) ・たばこをやめる(血流を悪化させ、歯ぐきの回復を妨げる) ・栄養バランスのとれた食事(特にビタミンCやたんぱく質を意識しましょう) ・口の中が乾燥しないよう、こまめな水分補給を(唾液は自然な殺菌力があります) ・定期的な歯科検診を受ける(できれば年2回) ■ 歯を失う原因の第1位は意外にもむし歯ではなく歯周病なのです。 「今、痛くないから大丈夫!!!」と思っていたら、手遅れに…なんて事も。 歯ぐきも今のうちにしっかりケアしてあげましょう! -
寝たきり 要介護
手書きの瓦版をPDFでご覧いただけます。紙面のまま読みたい方はこちら PDFで読む> 誰もが健康と長生きを願っています。 しかし、男女とも50歳を過ぎると筋肉と骨と関節は急激に弱くなってきます。 いわゆる「ロコモ」が進行していくのです。『ロコモ』とは、立つ、歩くと言った運動機能が低下した状態です。(※ロコモ・・・ ロコモティブシンドロームの略) そして残念ながら、寝たきり、要介護になる方のトップは、認知症や脳卒中ではなく、ロコモによるものなのです。 幸い、筋肉や骨は、いくつになっても鍛えていけば強くなれるものなのです。 ロコモは嫌だ!!と思っているだけではなく、実際に行動しましょう! まずチェック ① 最近、歩くのが遅くなったと感じませんか?! 歩行速度が遅くなる一番の原因は歩幅。筋肉の減少や関節の柔軟性の低下が始まると歩幅が狭くなってきます。以前と同じスピードで歩いてるつもりでも遅くなる訳です。 ② 握力低下は全身の筋力低下のバロメーター 握力の骨量・筋肉量。足趾把握力(足の指でつかむ力)とは、相関関係があると、学会での発表もあります。 ご自身のロコモの程度を知る手段として「握力測定」もひとつの目安になるようです。 赤星薬局では、握力計を設置しています。いつでも測定できますので、ご希望の方はお申し出下さい。 筋肉アップのために適度な運動と十分な栄養 ① タンパク質とカルシウムをしっかり摂りましょう。体重50kgの人の場合、毎日50g以上のタンパク質が必要です。 200gのステーキに含まれるタンパク質が約50gですが、毎日食べるのは無理ですよね。 魚・卵・大豆製品・乳製品などをバランスよく、しっかり食べていきましょう! カルシウムは骨に必要なだけでなく、筋肉の収縮にも大切です。 国民栄養調査では、毎回カルシウム不足が言われます。カルシウムもしっかり意識して摂りましょう! バランスの良い食事が困難という方にはサプリメントやお薬で補うこともひとつの方法です。 赤星薬局では、おいしくなったアミノ酸(タンパク質の元となるもの)やカルシウム剤など取り揃えております。 ② 自分に合った運動を続けましょう。 タンパク質やカルシウムを補っただけでは筋肉や骨は強くなりません。 運動をして負荷をかけることで、だんだん強くなっていくのです。 ただ、激しすぎる運動は、悪影響を与えることもありますので、専門家の指導の場合以外はウォーキングや体操など、無理なくできる事を毎日、続けましょう。 それぞれご自分に合ったロコモ対策運動をお知りになりたい方は、お気軽にお尋ねください。 -
更年期症状(後編)
手書きの瓦版をPDFでご覧いただけます。紙面のまま読みたい方はこちら PDFで読む> 前編のまとめ 女性は50才前後になると卵巣での女性ホルモン「エストロゲン」がだんだん作られなくなります。 脳にある視床下部からは「もっとエストロゲンを作りなさい!」と刺激ホルモンを出しますが、卵巣からはエストロゲンがあまり出ず、ついに視床下部はパニックを起こします。 そして、まわりのホルモン系や自律神経にまで影響を及ぼし、様々な更年期症状といわれるトラブルが出てくるのです。 更年期症状を軽くする方法 [A] ホルモン補充療法 → エストロゲンを補う(医療機関にご相談ください) 自分でエストロゲンが作れなくなったので、外から補ってあげれば、視床下部は自分の指令で増えたと思い、パニックをおさめます。 更年期症状も落ち着いてくるというわけです。これがホルモン補充療法です。 外からホルモンを入れるので、リスクもあると言われています。 しかし最近は改善が進み、ほとんど問題ないと言われていますが、乳ガンや血栓症の発症はゼロではありません。乳房のハリや痛み、吐き気など一時的な副作用も見られることがあります。お医者様にもしっかり相談してから決めましょう。 [B] ホルモン補充には抵抗のある方に『エクオール』(ご自分で買えます) ホルモン療法はこわいという方に、『エクオール』という選択肢があります。『エクオール』とは…… 大豆に含まれるイソフラボンが腸内細菌の働きで変化して作られるものですが、エストロゲンと似た働きをする為、視床下部は勘違いして、パニックをおさめてくれるのです。 ホットフラッシュや、イライラ・憂うつなどの更年期症状が軽くなるだけでなく、骨粗鬆症の予防や肌の若返りにも役立つそうです! 大豆由来ですので、副作用もほとんどないのですが、効果はエストロゲンの 1/1000 ~1/2000 と弱いため、効き目が見えるのに3ヶ月以上必要と言われています。 さて、エクオールは大豆イソフラボンから腸内で作られると書きましたが、実際にエクオールを作れる人は日本人の場合、約50%だそうです。 更年期症状で悩んでいる人には大豆を食べているのに、エクオールが作られていない可能性があるのです。現在、エクオールはサプリとして数社から発売されています。それをお試しになってはどうでしょうか。 [C] 漢方薬 → 困っている症状をターゲットに改善 漢方薬の服用も、かなり効果をあげます。ただ、この漢方薬を使えば、全ての更年期症状に効く!というものではありません。 ▶ その方の困っておられる症状に合わせ、体質をみながら…漢方薬を選んでいきます。 そのためには、ご本人にいろいろお尋ねする事から始まります。 ぜひ、ご本人がご来店のおうえ、ご相談ください。 <1日 300円程度が目安です。> ご一緒に乗りこえましょう! -
更年期症状(前編)
手書きの瓦版をPDFでご覧いただけます。紙面のまま読みたい方はこちら PDFで読む> 『更年期』とよく言われますが、具体的にはいつを指すのか、ご存知ですか? 閉経前後10年間(ほぼ45才〜55才)を言います。ホルモンの変調期にあたります。 ほとんどの方が何らかの体調の変化を感じるようですが、その中でも心身の症状が重く、仕事や家事ができなくなる場合を更年期障害といいます。 更年期の症状ってどんなもの? 代表的なものが「ホットフラッシュ」と言われるもので、暑くもないのに顔がほてる、滝のような汗をかくなどの特異的な症状です。 その他にも イライラ、憂うつ、めまい、疲れやすい、不眠、不安感、肩や首のコリ、腰痛、のぼせ、冷え、動悸、息切れ、ドライアイ、ドライマウス、腟の乾燥感、便秘、下痢、頻尿、尿失禁…等100種類以上あるとされています。 これらの症状は、いくつも重なる点が多く、不定愁訴と言われます。 一般的には、各々の症状を各々の専門の病院で治療を受けている方が多いようですが、スッキリ改善しない時は、更年期が原因の症状では…?と考えてみることも必要なようです。 更年期症状はなぜ起こる? エストロゲン 閉経前後には、女性ホルモン「エストロゲン」が急激に減少します。 このエストロゲンは、卵巣から分泌される月経の中心となるホルモンですが更年期になると卵巣の働きが低下するため、エストロゲンの分泌が少なくなります。 そのエストロゲンは、卵巣が勝手に出しているのではなく、脳にある視床下部が出す「卵胞刺激ホルモン」の指令によって、分泌されています。 この視床下部は、その他のホルモンのコントロールも受け持っており、自律神経の調節もしています。 さて、卵巣が衰えてエストロゲンが少なくなると、視床下部は、それを感知し、 「もっとエストロゲンを出しなさい!」と卵胞刺激ホルモンをたくさん出します。 しかし、どんなに指令されても衰えた卵巣では増えていきません。 すると、視床下部はパニックを起こして、通常の何倍もの刺激ホルモンを出し続けます。 視床下部は、他にもいろいろホルモンコントロールしていると書きましたが、体温調節、呼吸、消化機能の調整をし、自律神経のコントロールセンターでもあります。 この視床下部がパニックを起こすのですから、他の体の調整も狂わせてしまいホットフラッシュ、イライラ、不安、不眠、めまいなどたくさんの更年期症状が重なって出てくるわけです。 ● 次回は、後編『更年期症状の改善法について』です。
